段々と空気が涼しくなってきました。
とは言え、まだまだ熱中症に気をつけなくてはいけないので、皆様も体には十分気をつけていただきたいと思います。

今回は、ハウスプラスさんのメルマガで気になる内容がありましたので、『災害対策・レジリエンス機能』というテーマについてお話したいと思います。

災害時に困るライフライン

『災害』と聞くと、ポンっと出てくるのは、『地震』かと思います。

日本は地震大国で、近年も阪神・新潟・東日本・熊本と大きな地震が続いています。その度に、『耐震』『免震』『制震』といった性能が注目を浴び、その都度強化されてきました。

また、地震以外にも『水害』も近年多いですね。

今までなかったような大雨が集中的に、継続的に降ってしまい、多くの被害を出しています。これは、西日本に多い印象があります。

いずれにしても、災害に見舞われた際に心配なのは『ライフライン』です。

水、電気、食料、通信、燃料などのライフラインが、災害により絶たれてしまうと、生活が立ちいかなくなります。中でも、水や食料、電気といったものは、無いと本当に困りますよね。

レジリエンス機能

こういった所から、最近の住宅には『レジリエンス機能』といったものが求められ始めています。

『レジリエンス』とは、『強靭性』『回復力』や『復元力』といった意味で、今日本で言われている『レジリエンス住宅』の多くは、非常時でもある程度の期間、自立してエネルギー供給を行う事が出来る家のことを言います。

太陽光発電や電気自動車、蓄電池、HEMSなどを活用して、災害後に電気の供給が止まらないようにしたり、LPガスを活用して、このエネルギーのレジリエンス機能を強化する設備も出ています。

今注目されているのは、電気などのエネルギー面がメインとなっていますが、そんな中、ハウスプラスさんのメルマガの中で、『』に着目した『レジリエンス機能』が紹介されていました。

この中で、ジョイセフ(公益財団法人)が行った【西日本豪雨から1年 ~被災地の母親へのアンケート結果報告】というものがあり、『災害発生直後から半年くらいの間で、母子に必要な生活用品や情報、サービスや支援に関して「困ったこと」について教えてください。』というアンケートがありました。

その結果、一番困ったことは『』。

飲料水もそうですが、『洗濯』『入浴』『子供のミルク』など、何かと必要な『水』。無いと電気以上に厳しいと思います。貰いに行くとしても、配給所まで行く必要がある為、炎天下だったり、真冬の極寒の中だったりすると、より大変になってきます。

こんな中、『家』が助けてくれたら安心ですよね。

このメルマガの中で紹介されていた設備は、水道管の一部として『飲料水貯留システム』を導入するというもので、このシステムはあくまで『飲料用』として使い、トイレや洗い物などの水はエコキュートなどで賄うというものでした。(パナソニックホームズ)

災害時に飲料水も含め、水が使えるのは安心ですよね。特に、小さなお子様がいらっしゃる家族にはおススメだと思います。

また、こういったシステム以外の方法では、『雨水利用』をされている方もいらっしゃいます。私たちのお客様でも活用されている方がいらっしゃいます。

雨水利用のタンクを敷地内に設置し、平時は庭木への水やり用や洗車用として使用したり、緊急時はトイレ用の水として利用したりできます。また、雨水タンクの水を飲料水として処理して使用できる設備や道具もあるので、緊急時には本当に助かる設備です。
さらに、この雨水利用の設備設置には補助金が出るところもあるので、検討される場合は調べてみると良いと思います。

また、違う視点で言えば、『二階のバルコニーに置ける小型の蓄電システム』といったものもありました。

一階に置いておくと浸水して使えなくなってしまう蓄電システムを小型にして、二階のバルコニーに置けるようにすることで、一階が浸水してもある程度電気を使えるようにする設備です。水は水でも『浸水被害』に着目したありそうでなかった設備ですね。

まとめ

ハウスプラスさんのメルマガでは、『災害が起こると水の確保に困る反面、対策を取っている人は少ない』という所に着目し、レジリエンスの機能として『水』に注目が集まっている。と締めくくられていました。

自然災害が猛威を振るう中、『居住性』『安全性』『デザイン』『ライフスタイル』など、住宅に求められる様々な要素の中に、この『レジリエンス機能』も今後より注目を集めてくるかもしれません。

お客様への提案の一つとして用意をしておく必要があるかもしれませんね。

参考文献:ハウスプラスメールマガジン「ハウジングトリビューン」